神巫女RTAでおなじみのシカダさんが主催する「Pixel Art Runners」で好き勝手やらせていただいたので、今回も裏話を書こうと思います。
お姉さんの再来を思いつくまで
今回参加させていただいたPixel Art Runnersは、朝8時から11時までという午前中に開催されるイベントで、パズルボブルの出番も午前10時半ごろの予定でした。
と、いうことはですよ?
実は、「イベントでのぽ氏さんの単走に私が1人で解説をつける」のは、2020年3月のRTA 1n Kagawa Online以来。加えて、幼児向け番組っぽい時間帯。(注:実際の幼児向け番組が放送されている時間帯は午前7時から8時です。しかしそんなことは今は気にしないでください。)
これはやるしかないでしょう。
わたし「今回もお姉さんやっていい?」
ぽ氏お兄さん「こっちはいいけど、主催のシカダさんに確認した方がいいんじゃない?」
かくして、「パズルボブルのお姉さんやっていいですか?」と主催に許可を取る激ヤバムーブをかます羽目になったのでした。
主催のシカダお兄さん、爆誕
ぽ氏お兄さんの許可を取ってから数日後。Pixel Art Runnersの配信テストがあったので、テスト中に交渉することにしました。
わたし「それじゃあみんなで、3から数を数えるよ~! って感じで行こうと思ってるんですが、シカダさん的には……アリですか?」
シカダさん「ありありのありです」
マジかよ。
実はPixel Art Runnersは、シカダさんがレイアウトからセットアップタイムのBGMまで全部一人で作った思い入れのあるイベントなのです。
Pixel Art Runnersご視聴ありがとうございました~
— シカダお兄さん (@cic_ada) 2021年5月8日
おまけとして、企画内で使用したBGMを集めたプレイリストを用意しています。お暇なときにどうぞ!https://t.co/xWeKaeTu0g#RTAWEEK
セットアップタイムのBGMを主催が作るRTAイベントなんて、聞いたことあります? マジで愛情の掛け方がヤバい。
そんな我が子のように大事なもののトリをこんな輩がぶっ壊していいのかと思ったのですが、許可を頂けたので全力でやりましょう。
で、そこからさらに数日後。
イベントって大体、「次の作品は○○です!」って次の作品に振って終わるじゃないですか。でも、今回の場合は最後なのでこれができないな、と思ったわけです。
となると、おそらく主催のシカダさんのあいさつに繋ぐのがベター。念のため確認してみましょう。
わたし「パズルボブルが終わった後は、シカダさんの主催あいさつに振ればいいですか?」
シカダさん「そうですね!」
ここでやめときゃ良かったのに。
わたし「承知しました! ”あのノリ”で振ります!」
この瞬間、私はシカダお兄さんを爆誕させてしまったのでした。
パズルボブルのお姉さんの研究
さて、やることが決まれば、あとは練習あるのみです。
「歌う声で喋る」というのは前回分かったので、今回はひたすらに「お姉さんの文体」を研究しました。
今回のお姉さん(※「幼児向け番組を真似するのが定番なのか」と言われましたが、実はこれが2回目です)の裏話を1つ。
— Shino.(紫乃) (@Shinonon_1020) 2021年5月8日
原稿作成にあたっては、2週間分の「おかあさんといっしょ」の冒頭を文字起こしして分析しました。冒頭のあいさつが変わったのもこれが理由です。 pic.twitter.com/EiIaa9RfWY
お姉さんの文体を研究して分かったのは、以下の点です。
- あいさつは「こんにちは」ではなく、「元気?」と問いかける。
- 「お姉さんも、元気元気!」と返すパターンが主だが、「お姉さんも、元気でーす!」のパターンも稀に存在する。
- 疑問形で子どもたちに話しかける回がほとんど。子どもへの語りかけがないのは、12回中1回のみ。
- 「~わね」のような役割語を使うケースもある。(12回中2回なので、それほど多くない)
- 基本は常体で話すが、子どもと親がスタジオに来て収録に参加している回は、お姉さんは主に敬体で話す。ただし、この場合でもお兄さんは常体で話す。
これらの点を踏まえ、今回の原稿は以下の要素を取り入れました。
- 冒頭は「みんな、元気ー? 紫乃お姉さんも、元気元気!」に変更。
- なるべく画面の前のお友だちに語りかけるフレーズを取り入れる。「~かな?」、「~だね」など。
- 役割語は違和感があったのでなし。頻度も低いので取り入れなくてもさほど問題はないはず。
- 今回のお友だちは画面の前にしかいないので、常体で話す。仮にオフラインイベントでやることになったら、敬体で話すかもしれない。
突然のおうた
さて、実際にイベントをご覧になった皆様は、かなり混乱されたのではないでしょうか。
そうです。今回、生まれて初めて人前で自分から歌いました。
もともと歌のお姉さんでも何でもないのでおうたはそこまで得意ではなく、RTAイベントで歌う人を見て「すげえなあ、私にはできないなあ」と思っていたのですが、今回はついうっかり歌ってしまいました。
何故かって? ノリです。
やっぱり幼児向け番組と言えば手遊びですよね。実際に、私が研究した番組でも、子どもたちと一緒に手遊びをしているシーンが複数ありました。
その手遊びを使ってパズルボブルの乱数の怖さをアピールしたいと思った結果、グーチョキパーのうたが採用されました。
とはいえ、ゲームに全く関係ない歌なんて、歌っていいのでしょうか。とりあえず自分の個人サーバー(通称:回し者サーバー)で意見を聞いてみましょう。
全然関係ない人から許可が下りました。
というわけで、ぽ氏お兄さんにも報告しましょう。
わたし「PAR、これ歌います」
その後、お兄さんから返事が来ることはありませんでした。
本番
そして迎えた当日。私はPixel Art Runnersのスタッフとしてもこのイベントに関わっているので、朝7時前に起きてスタッフの仕事をしつつ、お湯でうがいをして喉を温め、童謡を歌いながらコンディションを整えていました。
あっという間に出番の1つ前。音量バランスの最終チェックとともに、タイマースタートのタイミングなどの打ち合わせも行いました。
と、ここでぽ氏お兄さんが一言。
ぽ氏お兄さん「え? 歌、歌うの?」
わたし「え、言ったじゃん」
ぽ氏お兄さん「あ、無条件で歌うんだ……」
はい。時間がなければカットの予定でしたが、敏腕主催のシカダさんが巻いてくれているのでフルで歌います。
だって言ったじゃん。「歌うよ」って伝えたじゃん。嫌なら止めなかったお兄さんの側にも非があるよ。
そんなこんなで本番は、我が家のネットの下りがとにかく重たくてチャットのラグが酷かったというトラブルもありましたが、おおむね無事に済んだと思います。
お兄さんの走りも15分と、お姉さんのPBより1分以上早くてさすがでしたね。寝起きなのに。
あと、シカダお兄さんには感謝してもしきれません。運営専用チャンネルで「あまり人前に出るタイプではない」とおっしゃっていたのですが、めちゃくちゃ強引に引きずり出してしまいました。申し訳ございませんでした。今度何かおごります。
シカダお兄さん(@cic_ada)がマジでシカダお兄さんになってて草 pic.twitter.com/yfJsxqZdi6
— Shino.(紫乃) (@Shinonon_1020) 2021年5月8日
このノリの良さ、好き。
最後に
というわけで、1年2カ月ぶりのパズルボブルのお姉さんをやらせていただきました。関係各位、本当にありがとうございました。
出番が終わった後いつものツイート検索をしていたら、「パズルボブルは幼児向け番組のノリで解説をするのが定番なのか? パズルボブルを見る目が変わりそう」というツイートを拝見しましたが、このノリでの解説は今回が2回目です。
実はそんなに回数をやってるわけではないのに「パズルボブルのお姉さん」がここまで認知されているのは、パフォーマー冥利に尽きますね。
これからも、タイトーの回し者として、パズルボブルのお姉さんとして、皆さんの日常にちょっとしたスパイスを与えていければと思います。
犯行現場だけ残しました https://t.co/tFL4p2kucE
— ぽ氏 / poshi (@potato_digger) 2021年5月7日
あるらじ? 何の話ですかねえ……。