Web記事の構成の作り方を語ってみた

ごきげんよう紫乃です。

 

今年の初めからRTAGamersでテキストチェックを担当しているのですが、書き手の皆さんから「構成の作成や情報の取捨選択に時間がかかる」などの声を聞くことがあります。

そこで、私なりにどうやって構成を考えているかを紹介するために、記事にまとめてみました。参考になれば幸いです。

 

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こんな見た目ですがちゃんと真剣に話します

 

てなわけで、今回はこのブログでも群を抜いて真面目な記事です。

不真面目な記事が読みたい人は、

freewheelingbubbles.hateblo.jp

この辺や

freewheelingbubbles.hateblo.jp

この辺を読んでください。

 

 

記事の作成はターゲット選択から始まる

結論から申し上げますと、構成はもちろんのこと、文章を書くうえで最も重要なのは、読者のターゲットを絞り込むことです。

 

コンビニや本屋の、雑誌がずらりと並んだ棚を想像してみてください。

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コンビニによくある雑誌の棚(イメージ)

ファッション誌や週刊誌、漫画本などが並んだ中から、ゲーム雑誌を手に取ったとしましょう。

 

このとき、雑誌を手に取ったあなたは「ゲームに関することが書かれている」ことを期待しているはずです。

もしこの雑誌にゲームのことが一切書かれていなかったり、ページをめくってもめくっても芸能ゴシップの話しか出てこなかったら、期待外れだと感じて読むのをやめてしまうでしょう。

 

このように、読者は「自分の望む情報が得られる」ことを期待して文章を読みはじめます。

したがって、読者に読んでもらう文章を書くためには、書き手は読者の期待を満たす必要があるのです。

 

とはいえ、全ての人間の期待を満たす記事を書くことなど不可能です。そこで重要なのが、読者のターゲットを絞り、ターゲットの期待に応えられる記事を作ることです。

ターゲットが決まれば、期待に応えるために必要な要素はおのずと決まってくるのです。

 

ターゲットを決める方法

では、実際にターゲットを決めるにあたって、どのような手順を踏んでいけばいいのでしょうか。

「梅干しのおにぎりをおすすめする記事を書きたい」場合を例にとって、ターゲットの決め方を解説します。

 

ターゲットを決める手順① ターゲットを列挙する

ターゲットを絞り込むために、まずはターゲットになりうる人を挙げてみます。

この記事をどんな人に読んでもらいたいか」を考えてみましょう。

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読んでほしい人=ターゲットを挙げてみる

 

一口に「梅干しのおにぎりをおすすめしたい人」と言っても、その状況はさまざまです。

自分の記事を読んでほしい人にはどんな種類がいるのか、ターゲットの候補となる人を列挙しましょう。

「列挙」とは言ったものの、あまり増やしすぎても絞り込むのが大変なので、3種類前後挙げられれば問題ないと思います。

 

ターゲットを決める手順② ターゲットが期待する情報を推測する

ターゲットが列挙できたら、それぞれのターゲットが何を知りたいのかを推測します。

前述のとおり、読者は「自分が期待した情報」がないと記事を読んでくれないので、ターゲットが知りたい情報の把握は重要です。

 

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記事を読む人によって期待する情報が異なる

 

梅干しのおにぎりをおすすめする記事の場合、先ほど挙げた3種類のターゲットは期待する情報が異なります。

全ての内容を同じように盛り込むのも可能ではあるのですが、記事の質が落ちてしまいます。

そこで重要なのが、「ターゲットの絞り込み」です。

 

ターゲットを決める手順③ ターゲットを絞り込む

ターゲットに記事を読んでもらう可能性を上げるためには、列挙したターゲットの中からさらに絞り込む必要があります。

というのも、さまざまなターゲットを取り込もうと情報量をやみくもに増やすと、結果的にターゲットの期待から外れた記事になってしまうからです。

 

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必要のない情報量が増えると、読者にとっての記事の価値が下がる

 

先ほどの雑誌の例でも述べたとおり、読者にとって「自分に必要のない情報が多い記事」は有益だと思われにくく、読み進める可能性が低くなります。

記事を読んでもらうためには、あえてターゲットを絞り込み、読んでほしい人に確実に読んでもらえる構成にすることが重要です。

 

構成の作り方

ターゲットが絞り込めれば、書くべき内容は自ずと決まります。ターゲットが求めている情報が、記事に盛り込むべき情報だからです。

では、より読者に読んでもらえる記事にするには、どのように記事を組み立てればいいのでしょうか。

構成を作る際のポイントをいくつか紹介します。

 

構成づくりのポイント① 結論から先に言う

 実はこの記事でも既にやっているのですが、「記事で言いたいことを最初に言っておく」のは、読んでもらう記事を書くうえで重要です。

読者に対して記事の内容や読むことによるメリットを提示するには、先に結論を言うのが手っ取り早いからです。

 

この記事のように、結論を述べる章を最初に持ってくるのも方法の1つですし、リード文で記事の内容を提示するのも有効な手段です。

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リード文で「読むに値する情報がある」ことを提示する

 

記事の冒頭で結論や内容を提示したら、その根拠や詳細を後から加えていけば、構成の完成です。

 

構成づくりのポイント② ターゲットに合わせて情報を取捨選択する

ターゲットの絞り込みが必要な理由でもお話ししたとおり、読者にとって無駄な情報が多すぎると、記事の価値は下がってしまいます。

書きたいことを全て盛り込むのではなく、読者が不要な情報はボリュームを抑えたり、省いたりといった配慮が必要です。

 

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読者が「知っていること」と「知らなくてもいいこと」は不要な情報

 

何が不要な情報かは、ターゲットによって異なります。

全く料理をしたことがない人がターゲットであれば、米のとぎ方から解説する必要があるでしょう。冷めたおにぎりをおいしく食べる方法を詳しく知りたい人がターゲットなら、冷めたおにぎりがなぜおいしくなくなるのかの説明も必要かもしれません。

 

場合によっては、この段階でさらにターゲットが絞られる可能性もあります

ですが、せっかく書いた記事はたくさんの人に読んでもらいたいですよね。極端にターゲットを絞った記事は、ターゲットには有益ですが、興味を持ってくれる人の数が少なくなってしまいます。

そこで重要になるのが、サブターゲットという考え方です。

 

構成づくりのポイント③ サブターゲットを設定する

サブターゲットとは、メインターゲットほどではないものの記事を読んでほしい層のことです。

サブターゲットは、今後メインターゲットになり得る人を選定するのが一般的です。

「おにぎりの具を検討している人」がメインターゲットであれば、「今は実家に住んでいるので自炊をしないが、今後一人暮らしをしたらおにぎりを作りたい人」がサブターゲットになる、という具合です。

 

サブターゲットを設定したら、メインターゲットの妨げにならないよう、サブターゲットに向けた内容を組み込みます

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メインターゲット向けの情報を中心に、サブターゲット向けの情報を補う

 

メインターゲットが「不要な情報が多い」と感じないよう、サブターゲット向けの情報は盛り込みすぎないことをおすすめします。

サブターゲット向けの細かい説明は外部リンクを使用するのも効果的です。

 

ターゲットが絞り込めれば、構成はおのずと見えてくる

私なりの構成の作り方の概要をお話ししました。

ポイントは、ターゲットを絞り込み、ターゲットが期待する情報を盛り込むことです。ターゲットさえ絞り込めれば、何を盛り込むべきか、どのような順序で伝えるべきかはおのずと見えてきます。

 

なお、これはあくまでも私の考え方なので、必ずこうしなければならないわけではないことにご留意ください。